はい
クラウン60周年記念展@トヨタ博物館 です。
行ったってなぁ、
トヨタ博物館って、クジラ置いて無いんだもんなぁ。
ええ。
私、クラウンの中では、クジラこと4代目のクラウンが好きなんです。
理由は単純で、
物心ついて初めて見たタクシーが、4代目クラウンの前期型だったんですね。
どこが、って事でも無いんですが、車幅灯がヘッドライトの上の所に、前から横にくるっと巻くように付いているのが、普通じゃなくてかっこよかったんですね。
(後期型は普通にヘッドライトの並びの位置で車体の一番端に小っちゃく付けられてしまい子供心にガッカリした記憶が。)
世の中一般には、デザインが世の中の先を行きすぎていて受け入れられず、クラウン史上最大の失敗作扱いを受けているモデル。
で、とある時にふと見たトヨタ博物館のチラシの写真に、
クジラの写真が載っていたんです。
4つあるうちの、いちばん左にあるワゴン型の奴です。
おお、有るんだ。
トヨタ博物館には何回か足を運んだことがあるけど、通常展示でクジラなんか見たことも無ければ触れられていたことも無い。
絶対「なかったこと」にして隠し通そうとしているに違いない。
そう信じて疑わなかったけれども、一応有るんだ。
セダンではなくて、ワゴンって所がなんともアレというか素直でないというか、だけども。
じゃあ・・・ちょっと見に行ってみるか・・・
と思って行ってみた所、
なんと、
建屋に入ってすぐの1階ロビーに堂々の展示。
初期型のセダン。
・・・・・・。
え?何か心変わりでも・・・?
どうしたんだろうか・・・
で、いわゆる企画展の会場は2階の一角にあり、
その入り口には
左ハンドルの初代クラウン。
中には、
2代目以降のクラウンが左、右、左・・・と配置されており、
正直、初代、2代目なんか見たってわかりませんから、
真面目に見たのはこの3代目から。
小学校の時、同級生のオカーサンが乗ってた記憶のある、2ドアモデル。
そしてその横に、
4代目のワゴンタイプ。
クラウンに限らず昔の車って、一つの車種で色んなバリエーションを出してましたからね。そういえば。
2ドア(クーペ)、ワゴン、バン、トラックまで・・サニーなんか、「サニトラ」が結構長生きしてましたよね。
そういえばと言えば、3代目クラウンにはトラックもあったような気がします。
写真くらいは張り出してあったかも。気が付きませんでしたが。
で、
5代目からは
黒塗りなのがイメージとピッタリな、今のクラウンにまで通じる、いかにもな感じの形に。
以降、6,7,8代目と続きますが、ほっとんど遠目には一緒に見えます。
大きなグリルに存在感のある大きな角目のヘッドライト。
白系のツートンなのも一緒。
デザイン的には、どんどんアクが強くなっていくだけです。
まぁ、80年代に入ると車に対する興味も強くなり、記憶もはっきり残っていて、
ここら辺の
モデルあたりは良く覚えてますね。
この型の終わりがけに、のちにセルシオに載るV8エンジンが載り、
セルシオが出た後に
クラウンでは初のモノコックボディの「マジェスタ」が登場・・・バブル臭がプンプンしますが・・・
(この時のマジェスタでないクラウン(ロイヤル)は、デザインのテイストを変えて押し出しを少なくしてみたら大不評で、マイチェンで先代そっくりに戻し・・・って、やっぱりクラウンはどんなモデルでも独特のにおいをさせないと駄目って事なんですね・・・4代目は置いてもらえてるのにこの時の不評モデルは触れてももらえていない・・・)
で、バブルがはじけ
面白くもなんともありません。
(さらに、逆にマジェスタが闇に葬られてますね。)
ゼロクラウンまで。
何だ、やっぱり自分的には4代目以外は、せいぜい3代目でないと琴線に触れないなぁ・・と再認識。
だってほら
こうやって並んでいる後姿を見ると、ただの20年位前の夜の名古屋駅の出張帰りのお父さんお迎え風景か、どっかのデパートの駐車場の待ち行列かって感じでしかなく
・・ねぇ。クラウンってどうしてったらいいんでしょうかね。モ○ゾウさん。
クジラをちゃんと取り上げて展示したのは、遠巻きにこの人の意向が働いてたりとかが有ったりするのか、どうなのか、よくわかりませんが、
いままでのままじゃいかんと思ってるんでしょうし、
だからピンクとか水色とかバッタみたいな黄緑色に塗ってみたりしてるんでしょうし、
博物館内で配布されていた冊子に、ロビーに展示されていたクジラを取り上げた記事が載っていて、
曰く、とにかく革新性を持たせて色んなことにチャレンジしたのがこのモデルで、デザインもこれが社内で圧倒的多数で選ばれたデザインで、販売当初は評判も良かったが、夏場の渋滞でオーバーヒートが多かったことに端を発し、最終的に「性能の不備がデザインの先進性への非難へとすり替わってしまった」ということらしく、以降のクラウンは進化度合いの塩梅を測りながら造るようになった、と。
デザインそのものではなく、とあるきっかけで信頼されなくなり、その挽回が出来なかったのが原因だと。
まぁ、そうなんでしょう。
チャレンジはしていかなきゃいかん。でも押さえておかなきゃいかん所は抑えにゃいかん。
チャレンジして、幸先は良かったが、オーバーヒートでケチがついた四代目。
その失敗にフタをするのではなく、進化の塩梅に気を使いすぎ結果的に変われないという本末転倒な事でもなく、
しっかり再評価してモノづくりをすすめろ
失敗を恐れず全力でやれ
今まで闇に葬られていたクジラクラウンに光を当て、
そんな事を言っているのかもしれません。素人のアサハカな妄想ですが。
でも実は、クジラを表舞台に引っ張ってきたのは
「今時のトヨタの顔ってスピンドルグリルじゃんねぇ。スピンドルと言えば4代目のあのクラウンのデザインって、スピンドルシェイプって言っただらぁ。」
くらいの軽いノリで、
さらにピンクとか黄緑とかに塗ってみたのも、単に夜の錦で無意識に視界に入り深層心理に刻まれていた、其の筋の改造・全塗されたゼロクラウンの残像が基だっただけだとか、
そんなことじゃまさかないとおもいますが・・・
ちなみに、
後気が付いたことは、
今や1980年代以降の車も普通に博物館入りしてるんですね。
2000GTとかLFAとかの横に、初代ソアラやセルシオ、
その横には
EDとか、
ハチロク、MR-2、ロードスター・・・・
グリルが水温で自動開閉する、ドアミラーが可倒式でない昭和58年の最初期型
ソリッド青の車体色に、溝の形と軽さに拘ったらしい純正タイヤが残るロードスター
流面形の時か、4つ目になってからのセリカGT-Fourでもあれば個人的には最高でしたが
ん・・
ロードスターがあるならGT-Rが有ったっていいですよね。そういえば。
クジラの展示にも繋がるのかもしれませんが、コメントも正直ベースでしたよ。
(生産終了後に人気がでました。長らく目の上のタンコブだったんですが色々もがいて反省して、いまの社長もスキモノだってことで、藁にもすがろうという事で最近86って車をつくってみました。)
(お気楽になんちゃってって感じで造ってみただけなのに、段々期待が重荷になって、スーパーチャージャー付けて見たり、揚句はモデルチェンジで排気量上げて恐ろしい車にしてしまってもうどうしたらいいかと・・・)
でもまぁ、入場料はしっかり1000円も取りますが、ちゃんとそれなりの車を残そうとしてくれてる姿勢は頼もしいですよね。
おまけ。
ハチロクが博物館入りなら、これだって入っていいですよね。
遠方からはるばる来ているようですが・・。
結構、駐車場に変な車がいるのも、ここの特徴です。
おまけその2.
近くのジェームスに、nascarのカムリが置いて有りました。
nascarのホンモノを見たのは多分初めてで、それ自体は貴重な経験だったんですが、
いかんせん、かっこ悪い・・・
北京で見た、タダのフツーの黒塗りのカムリは、あんなにかっこよく見えたのに・・・。